小林多喜二《蟹工船》节选(一)
内地では、労働者が「横平」になって無理がきかなくなり、市場も大体開拓されつくして、行詰ってくると、資本家は「北海道・樺太へ!」かぎづめをのばした。
在内地,工人越来越“不听话”了,太过分的事情行不通了,市场也差不多开辟光,没什么油水了,于是资本家就“向北海道、库贝岛”伸爪子了。
そこでは、彼等は朝鮮や、台湾の殖民地と同じように、面白いほど無茶な「虐使」が出来た。しかし、誰も、何んとも言えない事を、資本家ははっきり呑み込んでいた。「国道開たく」「鉄道敷設」の土工部屋では、しらみより無雑作に土方がたたき殺された。
在那里,像在朝鲜、台湾这些殖民地一样,他们可以畅畅快快无法无天地“残酷役使”工人。他们清清楚楚地知道,尽管这么干,也没有谁敢说一句什么话。在“开辟公路”、“铺铁路”的土工工棚里,壮工们随随便便就被打死,还不如个虱子。
虐使に堪えられなくて逃亡する。それが捕まると、棒杭にしばりつけて置いて、馬の後足で蹴らせたり、裏庭で土佐犬に噛み殺させたりする。それを、しかも皆の目の前でやってみせるのだ。肋骨が胸の中で折れるぼくっとこもった音をきいて、「人間でない」土方さえ思わず顔を抑えるものがいた。気絶をすれば、水をかけて生かし、それを何度も何度も繰りかえした。終いには風呂敷包みのように、土佐犬の強靱な首で振り廻わされて死ぬ。ぐったり広場の隅に投げ出されて、放って置かれてからも、身体の何処かが、ぴくぴくと動いていた。
因为受不了折磨,于是就逃跑。逃跑的一抓住,就捆在桩子上让马拿后腿踢,要不就放在后院里让大狗咬死。而且还当着面作给大伙看。听见肋骨在胸腔里闷声闷气的嘎巴一断,就连“算不上人”的土工也有的不由得把脸捂起来。打昏过去,就拿凉水泼醒,反来复去地这么折磨,最后,像个衣服包似的让大狗用那强劲的脖子抡来抡去给抡死,像一滩泥似的扔在场地的角落上以后,身上还有的地方一下一下地抽动。
焼火箸をいきなり尻にあてることや、六角棒で腰が立たなくなる程なぐりつけることは「毎日」だった。飯を食っていると、急に、裏で鋭い叫び声が起る。すると、人の肉が焼ける生っ臭い匂いが流れてきた。
冷不防拿烧红的火筷子烫屁股,或者拿六棱棍子打得人直不起腰来,这种事“每天”都有。正吃着饭,突然房后惨叫起来。接着就飘过来一股人肉烧焦了的腥气味儿。
「やめた、やめた。――とても飯なんて、食えたもんじゃねえや」
“算了,算了!这饭根本没法吃了!”
箸を投げる。が、お互暗い顔で見合った。
筷子扔了,可是也只是沉着脸面面相觑。
脚気では何人も死んだ。無理に働かせるからだった。死んでも「暇がない」ので、そのまま何日も放って置かれた。裏へ出る暗がりに、無雑作にかけてあるムシロの裾から、子供のように妙に小さくなった、黄黒く、艶のない両足だけが見えた。
好几个人由于脚水肿病死了。都是因为硬逼着干活的缘故。死了以后,也因为“没空儿”,就那么好几天好几天地扔着。在通往房后的暗处,从胡乱盖着的席子边上,只露出两只黑黄而枯槁的脚,像小孩子的脚似的,显得非常小。
在内地,工人越来越“不听话”了,太过分的事情行不通了,市场也差不多开辟光,没什么油水了,于是资本家就“向北海道、库贝岛”伸爪子了。
そこでは、彼等は朝鮮や、台湾の殖民地と同じように、面白いほど無茶な「虐使」が出来た。しかし、誰も、何んとも言えない事を、資本家ははっきり呑み込んでいた。「国道開たく」「鉄道敷設」の土工部屋では、しらみより無雑作に土方がたたき殺された。
在那里,像在朝鲜、台湾这些殖民地一样,他们可以畅畅快快无法无天地“残酷役使”工人。他们清清楚楚地知道,尽管这么干,也没有谁敢说一句什么话。在“开辟公路”、“铺铁路”的土工工棚里,壮工们随随便便就被打死,还不如个虱子。
虐使に堪えられなくて逃亡する。それが捕まると、棒杭にしばりつけて置いて、馬の後足で蹴らせたり、裏庭で土佐犬に噛み殺させたりする。それを、しかも皆の目の前でやってみせるのだ。肋骨が胸の中で折れるぼくっとこもった音をきいて、「人間でない」土方さえ思わず顔を抑えるものがいた。気絶をすれば、水をかけて生かし、それを何度も何度も繰りかえした。終いには風呂敷包みのように、土佐犬の強靱な首で振り廻わされて死ぬ。ぐったり広場の隅に投げ出されて、放って置かれてからも、身体の何処かが、ぴくぴくと動いていた。
因为受不了折磨,于是就逃跑。逃跑的一抓住,就捆在桩子上让马拿后腿踢,要不就放在后院里让大狗咬死。而且还当着面作给大伙看。听见肋骨在胸腔里闷声闷气的嘎巴一断,就连“算不上人”的土工也有的不由得把脸捂起来。打昏过去,就拿凉水泼醒,反来复去地这么折磨,最后,像个衣服包似的让大狗用那强劲的脖子抡来抡去给抡死,像一滩泥似的扔在场地的角落上以后,身上还有的地方一下一下地抽动。
焼火箸をいきなり尻にあてることや、六角棒で腰が立たなくなる程なぐりつけることは「毎日」だった。飯を食っていると、急に、裏で鋭い叫び声が起る。すると、人の肉が焼ける生っ臭い匂いが流れてきた。
冷不防拿烧红的火筷子烫屁股,或者拿六棱棍子打得人直不起腰来,这种事“每天”都有。正吃着饭,突然房后惨叫起来。接着就飘过来一股人肉烧焦了的腥气味儿。
「やめた、やめた。――とても飯なんて、食えたもんじゃねえや」
“算了,算了!这饭根本没法吃了!”
箸を投げる。が、お互暗い顔で見合った。
筷子扔了,可是也只是沉着脸面面相觑。
脚気では何人も死んだ。無理に働かせるからだった。死んでも「暇がない」ので、そのまま何日も放って置かれた。裏へ出る暗がりに、無雑作にかけてあるムシロの裾から、子供のように妙に小さくなった、黄黒く、艶のない両足だけが見えた。
好几个人由于脚水肿病死了。都是因为硬逼着干活的缘故。死了以后,也因为“没空儿”,就那么好几天好几天地扔着。在通往房后的暗处,从胡乱盖着的席子边上,只露出两只黑黄而枯槁的脚,像小孩子的脚似的,显得非常小。
(编辑:柳敬智)